医療法人佐田厚生会 佐田病院は2026年3月23日、同院の看護師がSNS上に入院患者1名のカルテ画像を掲載し、個人情報を漏えいさせたと公表しました。
概要
公表内容によると、問題の投稿が行われたのは2026年3月6日です。佐田病院の看護師が、患者のカルテ画像を含む内容をSNSの限定公開機能を用いて投稿しました。その後、2026年3月22日22時ごろ、SNS上の第三者アカウントによる、いわゆるまとめ的な投稿を通じて病院が本件を把握し、当該看護師へのヒアリングを実施しています。翌23日朝には再度ヒアリングを行い、同日中に病院ホームページで事案の報告とお詫びを公表しました。さらに同日午後には、該当患者の家族に対して説明と謝罪を行ったとしています。
漏えいした情報
漏えいしたのは、佐田病院に入院していた患者1名に関する、看護師によるカルテ記載内容です。病院は、患者のカルテ画像がSNS上に掲載されたと説明しており、医療情報という性質上、氏名などの直接識別子の有無にかかわらず、極めて慎重な取り扱いが求められる情報だったといえます。医療情報は、一般的な個人情報よりもセンシティブ性が高く、本人や家族の心理的負担も大きくなりやすい領域です。
セキュリティ教育の重要性
今回の事案で改めて浮き彫りになったのは、ルールやシステムを整備するだけでは、情報漏えいを防ぎ切れないという点です。特に医療情報のような機微性の高いデータは、取り扱う職員一人ひとりが、その重要性と漏えい時の影響を正しく理解していなければ、現場での不適切な行動を防ぐことはできません。限定公開のSNSであれば問題になりにくいという認識がもし現場にあったとすれば、それは個人の問題というより、組織としての教育不足が背景にあると見るべきです。
情報システム部門の立場から見ると、セキュリティ教育は年に一度の研修を実施して終わるものではありません。職員が日常業務の中で直面し得る場面に即して、どの行為がなぜ危険なのかを具体的に理解させる必要があります。たとえば、カルテ画面や紙資料の撮影、私物端末での取り扱い、SNSの限定公開機能の誤信、メッセージアプリでの安易な共有など、実際に起こりやすい行動を題材にした教育でなければ、現場の行動変容にはつながりません。








