中国で富士電機 社員 2名 拘束-密輸罪の拡大解釈と2026年7月施行 民族団結進歩促進法が生む新リスク

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中国で富士電機 社員 2名 拘束-密輸罪の拡大解釈と2026年7月施行 民族団結進歩促進法が生む新リスク

2026年5月から6月にかけて、中国遼寧省大連市において、富士電機の日本人社員2名が「国家輸出入禁止貨物密輸罪」の疑いで中国当局に身柄を拘束されました。日本政府が6月24日に公表した本件は、単なる通関トラブルや企業コンプライアンスの問題ではなく、中国が法律を戦略的武器として駆使する「法律戦」の最前線を示す事案です。

さらに7月1日には、中国国外での言動にも法的責任を追及できる域外適用条項を持つ「民族団結進歩促進法」が新たに施行されます。中国に拠点を持つ企業、そして業務で中国を訪れる社員を抱える情報システム部門にとって、これらのリスクを正確に把握しておくことが今すぐに必要な段階に来ています。

サマリー

中国・大連で富士電機の日本人社員2名が2026年5月18日・25日に相次いで拘束され、6月24日に日本政府が公式に発表しました。容疑は「国家輸出入禁止貨物密輸罪(刑法151条3項)」への抵触で、レアアースを含む製品の不法持ち出しが疑われています。背景には高市首相の台湾有事発言をきっかけとした日中外交危機と、レアアースの兵器化という地政学的思惑があります。さらに7月1日には「民族団結進歩促進法」が施行され、中国国外での企業活動や個人の発言までが法的責任の対象となりえます。中国渡航者や在中社員を抱える企業は、刑事リスクと人身拘束リスクの双方を前提とした危機管理体制の再構築が不可欠です。

項目 内容
発生場所 中国・遼寧省大連市
拘束日 2026年5月18日(1名目)・5月25日(2名目)
日本政府公表日 2026年6月24日(木原官房長官)
拘束された人物 富士電機の日本人社員2名(現地法人幹部および出張者とみられる)
適用容疑 国家輸出入禁止貨物密輸罪(中国刑法第151条第3項)
問題となった物品 レアアース含有加工品(磁石を取り外せるモーター等)と推認
法定刑 軽微な場合は5年以下の有期懲役または拘役+罰金、重大な場合は5年以上の有期懲役+罰金
2名の健康状態 特段の問題なし(木原官房長官が確認)
関連する新法 産業チェーン・サプライチェーン安全規定(2026年4月施行)、民族団結進歩促進法(2026年7月1日施行)
中国外交部の見解 「中国の法律に違反したため法に基づき拘束」と確認。日本側へ法令順守教育を要求

大連で発生した日本人2名拘束の経緯

2026年5月18日、中国・大連の日系企業現地法人に勤務する日本人男性が中国税関当局に身柄を拘束されました。1週間後の5月25日には、出張等で大連を訪れていた別の日本人男性——現地法人幹部とみられる——が同様の容疑で拘束されます。それぞれ翌日には在瀋陽日本国総領事館および在大連領事事務所へ中国当局から通報がありましたが、日本政府が事態を公表したのは6月24日のことでした。

木原稔官房長官は同日の記者会見において、「本件事案は捜査中であり、プライバシー保護の観点から詳細な回答は差し控える」としつつも、2名の身柄が拘束されている事実を認め、容疑が「国家輸出入禁止貨物密輸罪」への抵触である旨を明らかにしました。2名が富士電機の社員であることは、翌25日に複数のメディアが報じることで判明しています。「政府としては、当該邦人や関係者と連絡を取りつつ、引き続き邦人保護の観点から適切に対応していく」との方針が示されましたが、外交的解決に向けた具体的な進展は現時点では明らかになっていません。

大連は約1,700社の日系企業が進出し、在留邦人が約3,000人暮らす都市です。

日本との歴史的・経済的なつながりから「親日的なビジネス都市」として知られており、現地の日系ビジネスコミュニティには大きな衝撃が走りました。現地企業関係者が「大連でまさかという思いだ」「拘束までするなんて、一体何をしたんだ」と語ったのは、この驚きを端的に表しています。これまで比較的ビジネス環境が安定していると見られてきた大連での拘束は、在中日本企業に対して、中国国内の地域差にかかわらず法的・人身リスクを再評価する必要性を突きつける事案となっています。

一方、中国外交部の郭嘉昆報道官は6月24日の記者会見で「日本人2人は中国の法律に違反したため、担当当局が法に基づいて拘束した」と確認した上で、「日本側は自国民や企業に中国の法律を順守するよう教育・注意喚起を行うべきだ」と述べました。責任を日本側のコンプライアンス意識の欠如に帰着させるこの発言は、中国当局の定型的な対外発信のパターンです。中国国内のSNSやオンラインフォーラムでは「日本企業の幹部はスパイ任務を帯びている」といったナショナリズムを煽る言説が検閲されることなく拡散しており、政府が今回の摘発を国内向けの政治的アピールとしても活用している実態が透けて見えます。

レアアース加工を問題視か

本件で最も注目すべき点は、中国当局が従来のグレーゾーンとされてきた行為に対して極めて厳格な法解釈を適用したことです。

適用容疑となった中国刑法第151条第3項は、「希少植物およびその製品など、国家が輸出入を禁止するその他の貨物・物品を密輸した者」を重罰化する規定です。

同条は密輸対象物の重大性によって第1項(武器・弾薬・核物質・偽造通貨)、第2項(文化財・貴金属・希少動物)、第3項(国家が輸出入を禁止するその他の貨物・物品)に分類されています。

第3項に違反した場合、情状が比較的軽い場合でも5年以下の有期懲役または拘役に加えて罰金、情状が重い場合は5年以上の有期懲役に加えて罰金が科されます。過去の適用事例では、10年以上の懲役と数百万元の罰金が科されたケースも存在します。

今回問題とされたのは、レアアース(希土類)の磁石を組み込んだモーター等の加工品の中国国外への持ち出しとみられています。

業界内では「取り外しが不可能な加工品はレアアース輸出管理の適用対象外」との慣行的理解があり、実際に長年にわたって通常業務の一環として行われてきた行為です。

しかし今回、中国当局は「分解することでレアアース磁石を取り出せる可能性のある製品」を通じた間接的な輸出を、実質的な禁制品の密輸として認定しました。これはグレーゾーンを意図的に刑事犯罪化する解釈の大転換であり、日本のメーカーの通常の輸出業務がいつでも犯罪として立件されうる状態になったことを意味しています。法解釈の変更は予告なく行われ、過去に問題がなかったプロセスでも突然の摘発対象になりうることが改めて証明されました。

この環境を制度的に整備したのが、拘束事件の直前に施行された「産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する国務院の規定(国務院令第834号)」です。2026年4月7日に施行されたこの規定は全18条で構成されており、米国や同盟国による対中半導体・先端技術輸出規制に対抗し、中国独自のサプライチェーン安全を確保するための広範な権限を政府に付与しています。

外資系企業に対して特に深刻なリスクをもたらす条文を確認しておきます。

第13条は、中国の産業・サプライチェーンに対する「違法な調査や情報収集活動」を禁じています。この条文の解釈次第では、企業がサプライチェーン上の強制労働や環境負荷を確認するための通常の調達監査が「国家安全を脅かす情報収集」と見なされるリスクが生じます。

第14条・第15条は、外国が中国に対して「差別的な禁止または制限」を加えた場合に中国側が報復措置を発動できる権限を明文化しており、第16条では中国国内の企業や個人が対抗措置に従わない場合に「出国・滞在・居住」を制限できると規定しています。実質的な出国禁止措置(Exit Ban)を法制化したものです。

同規定は、外資企業による調達監査・サプライチェーン調査・取引停止判断が、中国側から産業チェーン安全上の問題として評価される余地を広げるものです。そのため、欧米の人権・輸出管理規制に対応する企業ほど、中国法との二重コンプライアンスリスクに直面しやすくなります。SHEINの危険性と反スパイ法のリスクでも、中国法と他国規制の間で外資企業が板挟みになる構造について解説しています。

拘束の背後にある地政学的思惑

本件が単純な法執行事案でないことは、拘束が発生した時期と政治的文脈から明確です。

2025年11月、高市早苗首相は国会答弁等において、中国が台湾に武力侵攻した場合に日本が軍事的に関与する可能性を示唆する発言を行いました。中国政府はこれを「第二次世界大戦の敗戦国として日本が負う義務への公然たる違反」かつ「台湾問題への軍事介入の企て」として猛烈に反発し、2025〜2026年の日中外交危機(2025–2026 China–Japan diplomatic crisis)と呼ばれる歴史的な対立へ発展しました。

中国は即座に段階的な報復措置を打ち出しました。

中国は高市首相の台湾関連発言後、2025年11月以降に訪日自粛を呼びかけ、2025年12月の中国人訪日客は前年同月比45%減、2026年1月は61%減となりました。続いて中国商務省はレアアースを含むデュアルユース(軍民両用)製品の日本向け輸出規制を強化し、2月には日本の20の企業・団体に対する事実上の禁輸措置を発表しました。大連での富士電機社員拘束は、この一連のエスカレーションの延長線上に位置する次の一手です。

レアアースが焦点になるのは偶然ではありません。

レアアース(希土類)は電気自動車のモーターや産業機器だけでなく、F-35ステルス戦闘機やトマホーク巡航ミサイル、高度なレーダーシステムなどの防衛装備品の製造にも不可欠な戦略的資源です。

中国は世界のレアアース採掘・精錬・加工技術のサプライチェーンにおいて圧倒的な支配的地位を握っており、中国商務省は輸出規制強化の名目として「日本の再軍事化を阻止するため」と公言しています。

今回の拘束は、資源管理の網を日常の輸出業務レベルにまで下ろし、日本企業が中国のレアアースなしでは動かせないことを実力で示す示威行動と評価できます。米国企業に対する同様の措置と合わせ、中国は重要技術サプライチェーンのチョークポイントを自らが握っていることを同盟国側に痛感させようとしています。

日米の防衛協力の急速な進展が、中国の強硬姿勢を後押しするもう一つの要因です。

2026年6月8〜9日には東京で「日米拡大抑止協議」が開催され、米国が核を含むあらゆる能力を用いた日本防衛へのコミットメントを再確認しました。

日本は米軍の作戦を支援し「拒否的抑止」に貢献する姿勢を鮮明にするとともに、中国の「不透明かつ劇的な核戦力増強」への懸念を共有しています。さらに米国と日本は第一列島線(日本・台湾・フィリピンを結ぶライン)に沿って地上発射型長射程ミサイル網の構築を進めており、日本は12式地対艦誘導弾能力向上型など長射程スタンド・オフ防衛能力の配備を進めています。米軍もインド太平洋地域でTyphonなどの中距離火力の展開・訓練を進めており、その抑止効果を中国は強く警戒しています。こうした軍事的包囲網が完成する前に、非軍事的手段で日本の政治的決断を揺さぶる必要があったという中国側の計算が大連の事案の背景にあります。

在中ビジネス関係者の間では「今回の逮捕は中国が日本政府への圧力を一切緩めないという強い警告(Warning shot)であり、外交抗議を超えて日本企業の脆弱な部分を人質に取る非対称な報復だ」との見方が多数を占めています。米国国務省が中国全土に対してレベル2(警戒強化)の渡航勧告を発令し、出国禁止措置(Exit Ban)が「個人への調査協力強制」「海外家族への帰国圧力」「外国政府への交渉カード」として恣意的に使われていると繰り返し警告してきた内容が、日本企業に対しても完全に顕在化しました。台湾の大陸委員会(MAC)の集計では、2025年1月から2026年2月28日のわずか1年2ヶ月の間に、中国を訪れた台湾人のうち313名が音信不通・留置・人身の自由の制限を受けており、同様の事態が今後日本人にも常態化する可能性は現実として受け止めるべき段階にあります。

2026年7月施行「民族団結進歩促進法」が生む新たな人身リスク

大連の拘束事件と並行して、もう一つの重大なリスク要因が施行直前に迫っています。2026年3月12日に全国人民代表大会で賛成2756票・反対3票という圧倒的多数で可決され、7月1日に施行される「中華人民共和国民族団結進歩促進法」です。

当サイトの中国が民族団結進歩促進法を制定——日本への影響とはで詳しく解説していますが、この法律は序文と全7章65条で構成されており、「中華民族共同体意識の強化」を国家全体の任務として位置づけています。

少数民族政策の一般法という範囲を大きく超え、教育、言語、出版、インターネット事業者、企業研修、宗教、対外発信、さらには香港・マカオ・台湾および海外華僑までを包括する構造になっています。条文上の説明を行った李鴻忠全人代副委員長は、「習近平国家主席の民族政策に関する思想を法的手続きによって国家の意思に転化し、共産党による民族工作への全面的な指導を制度上・法律上保障するものだ」と説明しています。

この法律のリスクを三つの柱で整理します。

第一の柱は言語・文化の一本化です。

第15条は、普通話と簡体字を中心とする「国家通用言語文字」を教育・行政・公共表示で優先する構造を定めています。条文上は少数民族言語の学習・使用を尊重するとしつつも、実務上は普通話・規範漢字の優位性をさらに強める方向に作用する可能性があります。

第二の柱は文化的異議申し立ての犯罪化です。

「暴力的なテロ活動、民族分離主義活動、宗教的過激主義活動」への関与を犯罪と定め、少数民族の独自文化や言語を守ろうとする活動が「分裂主義」として犯罪認定されうる状態を作り出しています。

第三の柱、そして情報システム部門が最も注目すべき点が第63条の域外適用条項です。

「中国国外の組織・個人が中国に対して民族団結を破壊し、民族分裂を作り出す行為を行った場合、法に基づき法的責任を追及する」と明記されています。

「民族団結を破壊する」行為とは具体的に何を指すのか。条文上の定義は意図的に曖昧に設計されており、そこが最大のリスクの所在です。

まず、日本国内での台湾・新疆・チベットに関する言及が対象となりえます。

企業の社内向け研修資料で「台湾との協業」や「新疆コットン不使用」といった記載を行った場合、それが「民族分裂を煽る行為」として認定される論理が条文上は成立します。対中デジタル事業においては、ネット事業者に対して問題コンテンツの削除・記録保存・当局への報告義務が課されており、中国でサービスを展開する企業のコンテンツ管理に直接影響します。

次に、サプライチェーン透明化への取り組みへのリスクです。強制労働や環境違反を確認するために新疆のサプライヤーを調査する行為は、前述の産業チェーン・サプライチェーン規定第13条(情報収集の禁止)と組み合わせることで、「民族問題に干渉する違法な情報収集」として立件される複合リスクが生じます。欧米の規制(EUデューデリジェンス指令や米国のウイグル強制労働防止法など)への対応として行っている調達監査が、中国の二つの法律に同時に抵触する構造が完成しています。

現時点で、日本国内での発言や企業資料を理由に日本人が民族団結進歩促進法で拘束された具体例は確認されていません。ただし、第63条が域外の組織・個人も対象にしている以上、中国への渡航時に過去の公開発言や社内資料が問題視されるリスクシナリオは、企業の渡航管理上考慮すべきです。中国当局は入国審査時に端末の確認や過去の発言照合を行うことがあります。日本にいる間は問題がなくても、その人物が業務で中国を訪れた際に過去の発言を根拠として取り調べや入国拒否といった対応を受けるリスクが第63条の条文から想定されます。この点は断定できる事実ではなく、法文の設計から導かれるリスクシナリオとして備えておくべき事項です。

中国政府が7月1日以降にこの法律を積極的に運用するか、それとも当面は対内的な政策として使い続けるかは、施行後の具体的な適用事例が出るまで断言できません。しかし、反スパイ法が改正されたときに多くの企業が「自分たちには関係ない」と判断したように、今回も軽視することによる後の被害は、あとから振り返ったときに「あの時点で対応しておくべきだった」という後悔に変わります。

情報システム部門が取るべき実務対応

ネットワークエンジニアとしてオペレーションに携わっていた頃から感じてきたことですが、セキュリティインシデントの多くは「想定外の使われ方」によって突かれます。今回の一連の事案でいえば、「通常の輸出業務」や「日本国内での普通の言論活動」が、相手国の法律の解釈次第で突然リスクに転化するという現実が目の前にある以上、情報システム部門は技術的な情報セキュリティだけでなく、人身安全と法的リスクを包含した広義のセキュリティ管理に踏み込む必要があります。

取り組むべき実務対応を三つに整理します。

一つ目は、渡航前リスクアセスメントの制度化です。中国への出張者に対しては、渡航前に機密データのローカル削除または専用クリーン端末の貸与、個人SNSアカウントにおける中国・台湾・新疆・チベット関連投稿の確認、渡航中の定期連絡プロトコルの設定(一定時間連絡が途絶えた場合の対応フローを含む)、現地総領事館の連絡先と緊急弁護士の事前確認を必須化することが必要です。大連の事案は駐在員にとどまらず出張者にも及んでいるため、短期出張者も同一レベルのリスク対象として扱う設計が求められます。

特に民族団結進歩促進法の施行を踏まえ、渡航前チェックの対象を「端末内データ」だけでなく「個人の過去の発言履歴(SNS・メディアへの寄稿・講演記録等)」にまで拡張することが現実的な対策です。日本国内での活動が中国当局から問題視される可能性がある場合は、渡航中止の判断基準をあらかじめ設けておくべきです。

二つ目は、輸出管理プロセスと調達監査の総点検です。「従来は合法とされてきた慣行」が拡大解釈によって犯罪化されたことは、既存のコンプライアンスチェックリストが今日では不十分である可能性を示しています。レアアースを含む製品・加工品の中国からの持ち出しについては、法務・輸出管理部門と連携し、中国税関当局の最新の運用解釈と照合することが必要です。また、中国サプライヤーに対するデューデリジェンス(強制労働・環境監査)の実施については、産業チェーン規定第13条との抵触リスクを法務に確認した上で、調査手法・証拠保管方法を見直すことが求められます。総務省が推進する中国製品の調達見直しに示されているように、自社の調達・供給ネットワーク全体のリスクマップを改めて描き直す時機にあります。

三つ目は、緊急対応プロトコルの整備と定期的な演練です。社員が中国で拘束された場合の対応は、在外公館への連絡(外務省海外安全情報の活用)、現地弁護士の即時確保、経営層・法務・広報への報告ライン確立、家族への連絡対応という一連のフローを文書化しておく必要があります。富士電機の事案では拘束から日本政府の公表まで約5週間のタイムラグがありました。企業側がこの期間にどのような対応を取ったかは公式には明らかになっていませんが、事前にフローが整備されているかどうかで初動の速度と品質は大きく変わります。

日中外交関係の改善の見通しは現時点では立っていません。高市首相の発言撤回を中国外交部は依然として求め続けており、日本政府はその要求に応じていません。東芝グループの営業秘密流出事件ドローンのサプライチェーンに潜む中国依存の実態で取り上げてきたように、中国リスクはサイバー脅威・情報流出・人身拘束・サプライチェーン断絶が複合する多層的なリスクとして捉える必要があります。「大連は安全だった」という過去の前提を捨て、中国全土を「法的・人身リスクが常に潜在する地域」として再定義することが、企業のリスク管理の出発点です。


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