ネットショップ作成サービス「BASE」は2026年10月21日、利用するソフトウェアに重大な脆弱性が確認されたことを受け、ショップの閲覧・注文などを停止する緊急メンテナンスを開始しました。購入者向けサービス「PAY ID」の公式案内では、対象ソフトウェアがPHPであると明記されています。
停止は当初予定の同日22時から15時50分に前倒しされ、22日7時までの実施を予定しています。BASEとPAY IDは、お客様の情報とサービスの安全を守るための予防的措置と説明しており、今回の問題に起因する不正アクセスや情報漏えいは確認されていないとしています。
BASEの緊急メンテナンスのサマリー
- 2026年10月21日、BASEがサービス全体に関わる緊急メンテナンスを実施しました。
- PAY ID公式案内によると、対応の背景は利用中のPHPで確認された重大な脆弱性です。
- 停止開始は当初予定の21日22時から同日15時50分へ前倒しされました。
- 終了予定は22日7時で、早期終了や延長の可能性があります。
- BASEのショップページ、ショップ管理画面、商品の注文、PAY IDアプリ、BASE APIなどが利用できなくなります。
- 同社は不正アクセスや情報漏えいを確認しておらず、侵害が発生したことを理由とする停止ではなく予防的対応と説明しています。
- PHP開発チームは同時期に、いずれもCVSS v4.0で9.2の重大脆弱性2件に関するセキュリティ更新を予告しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公表・実施日 | 2026年10月21日 |
| 運営事業者 | BASE株式会社 |
| 停止理由 | 利用するPHPの重大脆弱性を受けた予防的措置(PAY ID公式案内) |
| 当初の停止予定 | 10月21日22:00~10月22日7:00 |
| 変更後の停止予定 | 10月21日15:50~10月22日7:00 |
| 主な影響範囲 | BASEのショップページ・管理画面・注文機能、PAY IDアプリ、BASE API |
| 不正アクセス・情報漏えい | 今回の問題に起因する事実は確認されていないと公表 |
| 再開予定 | 10月22日7時。作業状況により変更の可能性あり |
停止を15時50分に前倒し、BASEとPAY IDの広い機能が利用不可に
BASEは当初、10月21日22時から翌22日7時までデータベースの緊急メンテナンスを実施すると案内していました。その後、利用者情報とサービスの安全性を確保するため、開始時刻を同日15時50分に繰り上げました。
メンテナンス期間中は、BASE上のショップページの閲覧や注文、ショップオーナーによる管理画面の操作、BASE APIを利用した外部システム連携などが利用できません。購入者向けのPAY IDアプリも操作や注文ができない状態となります。
BASE公式ヘルプには従来から「システムの安定性向上を目的として、データベースの緊急メンテナンスを実施」との案内が残る一方、追記では「利用しているソフトウェアに重大な脆弱性が確認された」と説明されています。PAY ID公式サイトは、このソフトウェアがPHPであることを明示しています。したがって、今回の停止を通常のデータベース保守だけが目的だったと捉えるのは正確ではありません。
PHPに重大脆弱性2件、修正版の公開前に予防的なサービス停止
PHP開発チームは10月20日、重大なセキュリティ上の問題2件への対処を目的とする更新版を、10月21日14時(UTC、日本時間23時)に公開する予定だと発表しました。深刻度はいずれもCVSS v4.0で9.2と評価されています。
PHPはWebアプリケーションのサーバー側で動作するプログラミング言語です。脆弱性が悪用された場合の影響は、不具合の種類、実際に使っているPHPのバージョンや構成、外部からアクセス可能な機能などによって異なります。PHP開発チームは事前告知時点で、詳細な攻撃条件や影響バージョン、修正版をセキュリティ更新と同時に公表する方針を示しています。
BASEのサービス停止開始時刻は、PHPの更新版の予定公開時刻より前です。修正版が公開されるまでの時間を含め、利用者の情報と取引を保護するためにアクセスを一時停止した形です。ただし、BASEのシステムで今回の2件のどの脆弱性がどの条件で問題になり得たのかといった技術的詳細は公表されていません。
PHP開発元の発表内容と修正準備の詳細は、PHPの重大脆弱性2件に関する記事で紹介しています。
コドモンもPHPへの対応で緊急停止、ただし各社で影響範囲は異なる
10月21日には、保育・教育施設向けICTサービス「コドモン」もPHPの重大脆弱性への対応を理由に全サービスを緊急停止しました。コドモンは翌22日早朝の再開見込みを案内していますが、BASEと同一のシステムや攻撃を受けたことを示す情報ではありません。
コドモンの全サービス緊急停止に関する記事では、施設と保護者への影響を整理しています。
ショップ運営者と購入者が確認したいこと
ショップ運営者は、BASEのショップページが表示できない期間中、SNSや自社メールなど別の連絡経路で注文受付の一時停止と再開予定を案内できます。商品の販売開始時刻やキャンペーンを設定している場合は、再開後の告知内容も見直す必要があります。
外部の在庫管理・受注管理システムからBASE APIを利用している店舗では、サービス復旧後に連携エラー、未同期の注文、在庫数の不一致がないか確認します。これは停止期間を踏まえた一般的な業務上の注意点であり、BASEがデータ不整合や誤請求を確認したという意味ではありません。
購入者は、メンテナンス直前に注文を操作していた場合、復旧後に注文履歴や決済履歴を確認したうえで再注文してください。また、緊急停止に便乗してログイン情報やカード情報の入力を求める不審な連絡には注意し、最新情報はBASE・PAY IDの公式案内から確認してください。
出典
- 【重要】緊急メンテナンスに伴い、10月21日(水)15:50より一時的にサービスが利用できなくなります ― BASE公式ヘルプ
- 【重要】緊急メンテナンスに伴い、10月21日(水)15:50より一時的にサービスが利用できなくなります ― PAY ID公式
- Upcoming Critical PHP Security Release ― PHP開発チーム








