アスクル株式会社は12月1日、2026年5月期11月度(10月21日〜11月20日)の月次売上を公表しました。単体売上高は16億98百万円となり、前年同月の4.9%にとどまりました。ランサムウェア攻撃に伴うシステム障害の影響が長引いています
主力「ASKUL事業」も大幅減、LOHACOは実質ストップ
事業別では、主力の事業所向け「ASKUL事業」の売上高が17億円で前年同月比5.4%。ECサイト「LOHACO事業」は300万円と、前年同月比0.1%にまで落ち込んでおり、実質的に新規受注・出荷がほぼ止まっていたことが数字からも分かります。
(単体売上高にはロジスティクス事業も含まれます。数値はいずれも20日仮締めベースで、公認会計士等の監査を受けていません。)
ランサムウェア攻撃後の復旧状況
同社は10月19日に発生したランサムウェア攻撃により基幹システムが障害を起こし、ASKUL/LOHACOのWebサイト注文や倉庫管理システムを停止していました。
11月28日付のリリース時点では、ASKULサービスは以下のような暫定運用となっていました。
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注文方法
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ASKUL:一部顧客向けにFAX注文のみ(順次拡大中)、Webサイトからの注文は不可
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ソロエルアリーナ:FAX・Webともに利用可能(Web推奨)
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出荷できる商品
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ASKUL:コピー用紙、トイレットペーパー、ゴミ袋、介護用品、飲料、洗剤など「箱(ケース)」約230アイテム
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医療機器・衛生材料などのメディカル品を中心に「単品(バラ)」約500アイテム
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いずれも倉庫管理システム(WMS)を使わない暫定的な出荷トライアルで、通常より配送日数がかかる状態
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直送品
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ASKUL:11月時点ではWeb停止のため注文不可
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ソロエルアリーナ:従来の約200万アイテムに、アスクル在庫品の直送切替約6,000アイテムを加えた商品群をWeb経由で販売
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LOHACOについては、11月度の対象期間中は受注・出荷ともに再開しておらず、売上はキャンセル調整や残務処理分にとどまったとみられます。
ランサムウェア被害額の集計に時間 2Q決算発表を延期
同日発表された別リリースでは、2026年5月期第2四半期決算発表(当初予定:12月15日)を延期することも明らかにされました。
延期理由について同社は、10月19日に発生したランサムウェア感染によるシステム障害の影響で、「被害額の集計等に一定の時間を要する見込み」と説明しています。新たな決算発表日程は未定で、確定し次第あらためて開示するとしています。
システム障害は売上機会の喪失だけでなく、復旧費用・外部専門家への支払い・追加のセキュリティ投資など、金銭的なインパクトの算定にも影響しているものとみられます。








