2025年9月2日帝塚山学院大学は、同大学が運用する公開WEBシステムに対して不正アクセスの疑いが外部専門機関から通知され、
直ちに当該システムを停止して調査した結果、サーバ内に不正ファイルを確認した事を発表しました。
不正アクセスの概要
帝塚山学院大学は、同大学が運用する公開WEBシステムに対して不正アクセスの疑いが外部専門機関から通知され、直ちに当該システムを停止して調査した結果、サーバ内に不正ファイルを確認したと発表。
対象は「大学院 臨床心理学専攻(専門職学位課程)在学生・修了生向けWEBシステム」で、2025年8月2日に発生しています。侵入経路と不正操作の範囲は特定済みで、現時点で新たな不正アクセスは確認されていないとのことです。
影響範囲と想定リスク
当該システムに登録されていた一部の個人情報が漏洩した可能性があり、
想定される項目は「氏名」と「メールアドレス」です。対象人数は約450名、同システムではメールアドレスをユーザー認証(ログインID)として利用していました。
氏名・メールアドレスは単体でも、標的型攻撃メールや、他サービスでのパスワードリセットを狙う攻撃の足がかりになり得ます。
特に学内関係者や指導教員名を話題にした巧妙な誘導が増える可能性があるため、注意が必要です。
他大学で発生したサイバー攻撃の事例
2025年から2024年で、比較的大きな大学へのサイバー攻撃やインシデントが発生しています。
法政大学へのサイバー攻撃
2025年8月、法政大学では、ネットワーク運用を委託している日鉄ソリューションズの社内ネットワークが不正アクセスを受け、最大16,542名分(学生・教職員・卒業生にまたがる)の氏名・メールアドレス・電話番号・所属・統合認証IDが外部に漏えいした可能性が判明しました。委託先の侵害が起点となり、主体側の個人情報が巻き込まれる典型例であり、委託先管理の不備が自組織のリスクに直結することを改めて示しています。
東海大学へのサイバー攻撃
東海大学では、4月16日の侵入を発端に複数システムがランサムウェアにより暗号化され、最大43,451件の認証情報(ユーザーID、ハッシュ化パスワード、学内メール)が影響を受けました。公式サイトや学生ポータル等が一時停止し、7月16日に主要システム復旧という長期の業務影響に発展しています。調査ではフィッシング等で窃取されたアカウントを踏み台にネットワークへ侵入した可能性が高いとされ、アカウント保護と境界防御の両輪が欠かせない現実が浮き彫りになりました。
名古屋大学、サポート詐欺による不正アクセスの被害で個人情報漏洩の可能性
さらに名古屋大学では、教員が“サポート詐欺”の偽警告に誘導され遠隔操作を許してしまい、学生・生徒計1,626名分の情報が閲覧された可能性が指摘されています。
同系統の事案は山形大学(学内名簿や健康情報等)や松山大学でも確認され、家庭内Wi-Fi環境や私物化した運用(シャドーIT)が脆弱な入口となる傾向が見て取れます。技術的な脆弱性よりも、人の注意力と運用手続きの隙を突く攻撃が教育機関に対して有効に働いており、VPN・IdPの不正利用、委託先の侵害、サポート詐欺の三つが主要な侵入口として並び立っています。
芝浦工業大学、不正アクセスで学生の個人情報漏洩の可能性
芝浦工業大学は2025年8月22日、学術情報センターのネットワークで不正アクセスの痕跡を確認し、在学生・卒業生・教職員の一部についてユーザID/氏名/大学メールアドレスが外部に漏えいした可能性があると公表しました。
現時点で管理者権限の奪取やランサムウェア感染、具体的な悪用は確認されていませんが、大学は対象者に個別通知を行い、関係機関と連携して調査・対策を継続しています。





