琉球大学の産学官連携Webサイトが改ざん、オンラインカジノらしきページ表示―CMSの脆弱性を悪用か

セキュリティニュース

投稿日時: 更新日時:

琉球大学の産学官連携Webサイトが改ざん、オンラインカジノらしきページ表示―CMSの脆弱性を悪用か

琉球大学は2026年10月9日、同大学の産学官連携Webサイトが改ざんされ、大学とは無関係のオンラインカジノらしきページが表示される状態になっていたと公表しました。10月2日8時30分ごろに発覚し、同日0時から12時12分までの間に影響が生じた可能性があります。

大学は、コンテンツ管理システム(CMS)の脆弱性を悪用した不正アクセスと推定して調査しています。改ざんされたページは非公開とし、大学公式Webサイト(u-ryukyu.ac.jp)など他のシステムへの影響はないと説明しています。

琉球大学Webサイト改ざんの概要

  • 公表日:2026年10月9日
  • 発覚日時:2026年10月2日8時30分ごろ
  • 対象:琉球大学の産学官連携Webサイト
  • 確認された事象:アクセス時にオンラインカジノらしきページが表示される状態
  • 影響が考えられる期間:2026年10月2日0時~12時12分
  • 原因:CMSの脆弱性を利用した不正アクセスと大学が推定し、調査中
  • 対応:対象ページの非公開、原因調査、学内Webサイトのセキュリティ点検
  • 影響範囲:大学公式Webサイトなど他のシステムには影響なし
  • 利用者への被害:10月9日の公表時点で、不適切なWebサイトが表示されたことによる被害の報告なし
項目 大学の公表内容
組織 琉球大学
被害対象 産学官連携Webサイト
被害の種類 Webサイトの改ざん、不適切な外部サイトの表示
発見 2026年10月2日8時30分ごろ
影響が考えられる時間帯 10月2日0時~12時12分
原因の見解 CMSの脆弱性を利用した不正アクセスの可能性
影響の範囲 大学公式Webサイトなど他のシステムへの影響なし
対応状況 対象ページを非公開とし、原因究明と再発防止を進める

10月2日に不正なページ表示が発覚、対象ページを非公開に

琉球大学によると、2026年10月2日8時30分ごろ、産学官連携Webサイトが改ざんされていることを確認しました。サイトにアクセスすると、オンラインカジノらしきWebページが表示される状態になっていました。

大学が示した影響が考えられる期間は、同日0時から12時12分までです。この時間帯は改ざんの影響が想定される範囲であり、攻撃者が不正アクセスを開始した正確な時刻を示すものではありません。

対象ページは非公開となっています。大学は10月9日時点で、不適切なサイトが表示されたことによる被害の報告はないとしています。公式Webサイトのドメイン「u-ryukyu.ac.jp」など、他のシステムへの影響もないと説明しました。

原因はCMSの脆弱性悪用と推定、製品名やCVEは示されず

大学は、Webサイトの更新に使用するCMSの脆弱性を利用した不正アクセスだったと推定しています。原因の究明に向けた調査は継続中です。

10月9日の発表には、使用していたCMSの製品名、バージョン、脆弱性識別番号(CVE)、改ざんの具体的な方法は記載されていません。したがって、特定のCMS製品や脆弱性が攻撃に使われたと断定することはできません。

大学は今後、Webサイト全体のセキュリティ点検を実施し、情報管理体制の見直しと再発防止に取り組む方針です。

他大学でもオンラインカジノ関連のサイト改ざんを確認

大学の部局や研究機関が運営するWebサイトで、オンラインカジノ関連のページが表示される事例は過去にも公表されています。

セキュリティ対策Labでは、2025年9月に東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所のWebサイト改ざんを報じています。同事案では独自管理のWebサーバーが不正アクセスを受け、オンラインカジノに誘導される不適切なページが表示されました。原因としてCMSの脆弱性悪用が確認されています。

また、2026年6月には日本大学文理学部の学生ポータル改ざんの最終報告を紹介しています。日本大学の事例でも既知の脆弱性の悪用が判明しています。

これらは別々の事件であり、琉球大学の事案と同じ攻撃者や脆弱性によるものと確認されたわけではありません。

情報システム部門が確認したいWebサイト改ざん対策

今回の公表では、大学の公式Webサイトとは別の産学官連携サイトが改ざんの対象となりました。企業や大学で複数のWebサイトを運用する場合、部門単位で管理するサイトも含めて次の事項を点検することが考えられます。

  • 公開中のWebサイトと利用CMS、プラグイン、保守担当者を一覧化する
  • CMSやプラグインのサポート状況、セキュリティ更新の適用状況を確認する
  • 更新権限を持つアカウントや外部委託先の管理権限を定期的に見直す
  • 正常なページとの差分、不審な外部コンテンツ、意図しない画面遷移を監視する
  • 改ざん発覚時にサイトを公開停止できる手順と、証拠保全・復旧の担当者を決める

CMSを含む公開システムの更新管理については、脆弱性管理の基本と対応の考え方も参考になります。改ざんの痕跡を確認した場合は、単にページを元に戻すだけでなく、侵入経路の調査と認証情報・権限の見直しも検討する必要があります。

出典