神奈川県秦野市は2026年10月14日、市の「緊急情報メール」などに使用している情報配信サービス「SpeeCAN RAIDEN(スピーキャン・ライデン)」への不正アクセスにより、登録情報が外部に漏えいした可能性があると公表しました。緊急情報メールの登録者3万3,336人のメールアドレスが対象で、市職員については氏名・所属も含まれます。電話・FAXによるプッシュ型配信の登録者31人の情報も調査対象です。
不正アクセスを受けたのは運用委託先である株式会社アルカディアの配信基盤です。市は10月13日11時からのサービス停止を案内するとともに、個人情報保護委員会への報告を行いました。登録規模が公表された段階であり、同じ人数のデータが第三者に持ち出されたと確定したわけではありません。
秦野市の緊急情報メール不正アクセスのサマリー
- 公表:2026年10月14日、同日16時時点の情報
- 対象サービス:秦野市緊急情報メール、プッシュ型配信
- 配信システム:株式会社アルカディア「SpeeCAN RAIDEN」
- 委託先からの連絡:10月13日、同日11時からの緊急停止を市に通知
- 緊急情報メール:登録者3万3,336人のメールアドレス。市職員は氏名・所属も対象
- プッシュ型配信:登録者31人の氏名、電話番号、FAX番号
- サービス状況:メール配信停止、14日16時時点で再開時刻未定
- 行政対応:個人情報保護委員会へ報告、委託先と影響範囲・原因を調査
- 代替情報:防災行政無線、市公式LINE、市危機管理X
- 情報の外部流出が確定した件数:未確定
| 項目 | 公表内容 |
|---|---|
| 自治体 | 神奈川県秦野市 |
| 不正アクセス先 | 委託先アルカディアのSpeeCAN RAIDEN |
| 対象登録情報 | 緊急情報メール3万3,336人分、プッシュ型配信31人分 |
| 主な情報項目 | メールアドレス、職員の氏名・所属、別サービスの氏名・電話番号・FAX番号 |
| 影響 | 配信休止、個人情報漏えいの可能性 |
| 対応 | 個人情報保護委員会への報告、原因と影響範囲の調査 |
登録者3万3,336人とプッシュ型配信31人が調査対象
秦野市は、漏えいした可能性のある情報を配信サービス別に示しています。「緊急情報メール」については登録者3万3,336人のメールアドレスで、登録者が市職員の場合は氏名・所属も含まれます。一方、電話やFAXを利用する「プッシュ型配信」は31人の氏名、電話番号、FAX番号が対象です。
両区分を機械的に足すと3万3,367人分となりますが、同一人物の重複の有無は示されていません。また、3万3,336人と31人は登録情報の規模であり、実際に閲覧・取得された人数ではありません。市は詳細な影響範囲と漏えい件数を引き続き調査するとしています。
10月13日11時からサービス停止、市は個人情報保護委員会へ報告
市によると、10月13日、配信事業者のアルカディアから、SpeeCAN RAIDENへの第三者による不正アクセスと、同日11時からシステムを緊急停止する旨の連絡がありました。同社は原因究明と復旧を進めていますが、10月14日16時時点で再開時刻は決まっていません。
秦野市は個人情報保護委員会へ事案を報告し、事業者とともに原因、対象となる情報の種類と件数を確認しています。停止期間中は防災行政無線、市の公式LINE、市危機管理Xなどを通じて防災・防犯情報を提供する方針です。
アルカディアは10月11日16時30分に不審な挙動を確認し、12日3時ごろに侵入経路への応急措置を行ったとしています。同社が公表したメールアドレス最大約313万6,000件などの推定規模に秦野市分が含まれる可能性があるため、市の登録者数をサービス全体の推定件数へ追加して計算することはできません。
受信者の注意点―防災情報を装うメールや電話に警戒
登録者に対し秦野市は、市や運営事業者を名乗る不審なメール・メッセージに注意するよう呼びかけています。メール本文から誘導されるサイトで住所、パスワード、口座情報を入力しないこと、身に覚えのない添付ファイルを開かないことが基本となります。
特に氏名・所属とメールアドレスの組み合わせが対象になり得る職員は、行政機関からの連絡を装った標的型のメッセージにも注意が必要です。ただし、実際に今回の情報を利用した攻撃が行われたとの確認情報があるわけではありません。防災情報は、配信メールだけでなく市が案内する公式の複数経路から確認できます。
全国の自治体への影響とアルカディアの調査状況は、SpeeCAN RAIDEN不正アクセスの影響自治体まとめで整理しています。








