Google、児童プライバシーの集団訴訟に825万ドル(約13億円)で和解

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Google、児童プライバシーの集団訴訟に825万ドル(約13億円)で和解

米カリフォルニア北部地区連邦地裁で係争している、Google Play上のアプリ利用に関連した児童プライバシーの集団訴訟について、原告側が和解の「仮承認(preliminary approval)」を求める命令案を提出し、和解条件の骨子が示されました。和解案では、Googleが8,250,000ドル(825万ドル)の非返還型の和解基金を拠出し、通知・運営費、弁護士費用等を差し引いた残額を、期限内に有効な請求を行ったクラスメンバーに按分(pro rata)で支払う枠組みです。

本件は、13歳未満の子どもがGoogle Playからダウンロードまたは利用したアプリを通じて、個人情報の収集や追跡が「親の同意なく」行われたなどとして提起された訴訟で、2023年6月に提起され、約2年超の訴訟を経て調停を含む協議で和解に至った、という位置づけで説明されています。

訴訟の背景

訴状では、Google Playの「Designed for Families(DFF)」に参加するアプリは、子ども向けとしての適格性や法令順守を満たす前提でレビューされ、広告を表示する場合でも「子ども向けの広告はインタレストベース広告(行動ターゲティング)を伴わない」こと等を開発者が表明・順守する建付けだった、といった点が整理されています。

一方で、原告側は、こうした枠組みのもとで実際には広告SDK(AdMob SDK)が子どものデータを収集し、プロファイリングや行動ターゲティングに利用していた、と主張しています。

とくに、DFFアプリ利用者のデータを、Googleが保有する他データと突合して「子どものプロファイル」を作り、広告配信で収益化していた、という構図が示されています。

親の同意なしに識別子・位置情報まで収集した疑い

訴状では、「何が収集され得たのか」をかなり具体的に列挙している点です。

New Mexico州の司法長官事務所が行ったとされるフォレンジック分析の記述として、

AdMob SDKが端末の広告ID(AAID)IMEIIPアドレス端末メーカー/機種OS情報などの識別・追跡に結びつくデータを収集していた旨が説明されています。

さらに深刻なのは、「子どもの正確な位置情報(±5メートル程度)」を収集し、精度維持のために継続更新していたという記載です。位置情報は一度漏えい・不正利用されれば取り返しがつかず、児童という属性と組み合わさるとリスクが跳ね上がります。訴状は、こうした収集が親の同意なく行われた点をCOPPA違反として位置付けています。

また原告側は、違法性の主張にとどまらず、将来に向けた救済として、親の同意なく収集された個人情報の削除・破棄(または隔離)や、利用状況に関する監査・アカウンティングを求める趣旨も明確にしています。

和解案のメイン:825万ドル基金、クラス定義、請求型(claims-made)の分配

仮承認命令案では、和解の中核として825万ドルの基金が示され、通知・運営費、弁護士費用やサービスアワード(代表原告側の負担に対する支払)を差し引いた残額を、請求を行ったクラスメンバーに按分支給する流れが書かれています。

対象者は、米国居住者で、クラス期間中に13歳未満の時点でGoogle Playからアプリをダウンロードまたは利用し、被告が個人情報を収集・利用・開示したとされる者とされています。クラス期間は2015年4月1日から現在までと整理されています。

金額感については、クラス規模を約380万〜1,000万人と見積もった場合、単純な1人あたり換算は0.83〜2.17ドルという説明が置かれています。一方、実務上は請求率が低くなりがちなため、請求率1〜2%を仮定すると、請求を出したクラスメンバーは約40〜200ドル程度になる、と記載されています。

運営コストと弁護士費用:基金から支払う設計

基金から支払われる費目として、通知・運営はKrollが管理者として指定され、費用見積もりは364,779ドルとされています。

弁護士費用については、原告側が上限2,475,000ドル(基金の30%)を求める予定で、費用(実費)の償還も上限70,905.40ドルとする意向が書かれています。また、guardian ad litem(未成年原告を代理する保護者的立場)へのサービスアワードは最大500ドルの想定です。