米ミシガン州 シナゴーグへの襲撃、容疑者の兄をイスラエル軍がヒズボラ司令官と主張 

インテリジェンス

投稿日時: 更新日時:

米ミシガン州 シナゴーグへの襲撃、容疑者の兄をイスラエル軍がヒズボラ司令官と主張 

米ミシガン州ウェストブルームフィールドのシナゴーグ「Temple Israel」への車両突入・銃撃事件をめぐり、イスラエル軍は3月15日、容疑者アイマン・モハマド・ガザリ容疑者の兄イブラヒム・ガザリ氏がヒズボラの「Badr Unit」で武器運用を担っていた司令官だったと主張しました。一方、FBIはこの点についてコメントを避けており、事件自体は「ユダヤ人コミュニティを狙った暴力行為」と位置付けつつも、現時点ではテロと断定するに足る証拠はないとしています。

エグゼクティブ・サマリー

  • 3月12日、ガザリ容疑者はTemple Israelに車両で突入し、建物内で銃撃戦の末に死亡しました。FBIによると、車両には業務用花火とガソリンとみられる可燃性液体が積まれていました。

  • イスラエル軍は3月15日、容疑者の兄イブラヒム氏がヒズボラのBadr Unitで武器運用を担当していたと主張しました。APによると、FBIはこの主張へのコメントを控えています。

  • APによると、3月5日のイスラエル空爆ではイブラヒム氏のほか、容疑者の親族3人がレバノンで死亡しました。当局は、容疑者がこの死亡を知った後に犯行に及んだとみています。

  • FBIは本件を「ユダヤ人コミュニティを狙った暴力行為」として捜査していますが、動機や外部組織との直接的な連携はまだ立証されていません。

事案の経緯

FBIの3月13日の説明によると、ガザリ容疑者は3月12日午前9時58分ごろにTemple Israelの駐車場に到着し、約2時間にわたり車内にとどまっていました。その後、午後12時19分ごろに建物南東側のドアへ車両で突入し、進入時に警備員1人をはねました。車両は建物内の廊下で壁にはさまって動けなくなり、容疑者は車内からフロントガラス越しに発砲しました。午後12時31分ごろ、エンジン部分が炎上し、FBIは容疑者が銃撃戦の最中に頭部へ自傷の銃創を負ったと説明しています。

車両の荷台からは、業務用花火の大量の在庫と、ガソリンとみられる可燃性液体入りの容器が見つかりました。AP通信によると、Temple Israelの幼児教育施設にいた140人の子どもと職員にけがはなく、負傷したのは突入時にはねられた警備員1人でした。現場対応では、煙の吸入により法執行要員30人が治療を受けました。

兄をめぐる新たな情報

APが15日に報じたところによると、イスラエル軍は、兄のイブラヒム・ガザリ氏がヒズボラのBadr Unitで武器運用を担当していたと主張しています。イスラエル軍は、この部隊が戦時中にイスラエル民間人に向けて数百発のロケットを発射したとも説明しています。

3月5日にレバノンで行われたイスラエルの空爆で、イブラヒム氏のほか、容疑者の兄弟カシム氏と、容疑者のめい、甥が死亡したとされています。これに対しヒズボラは、イブラヒム氏とカシム氏について、それぞれ地元サッカーの審判員、スカウトメンバーだったと説明しましたが、イブラヒム氏のヒズボラ所属自体は明確には否定していません。

捜査の位置付け

FBIデトロイト支局は、事件を「ユダヤ人コミュニティを狙った暴力行為」と位置付けています。ただし、捜査開始からまだ日が浅く、動機について推測するのは無責任だとして、現時点ではテロ事件と断定するだけの証拠はないとの立場です。FBIはまた、容疑者に前科はなく、過去にFBI捜査の対象になったこともなかったとしています。

米国土安全保障省によると、ガザリ容疑者は2011年に米国籍保有者の配偶者として渡米し、2016年に米国籍を取得しました。居住地はデトロイト郊外のディアボーンハイツでした。

参照

Man who rammed his vehicle into Michigan synagogue was naturalized citizen from Lebanon, DHS says

Michigan synagogue attacker’s brother was Hezbollah terrorist killed by Air Force, IDF confirms

Israel confirms Michigan synagogue attacker’s brother was Hezbollah terrorist commander