千葉県千葉市の防災メールなど4サービスに不正アクセスの影響―延べ7万5,747件の登録情報に漏えいの可能性

セキュリティニュース

投稿日時: 更新日時:

千葉市は2026年10月14日、同市が利用する情報配信システム「SpeeCAN RAIDEN(スピーキャン・ライデン)」への第三者による不正アクセスに伴い、市民や職員の個人情報が漏えいした可能性があると公表しました。対象となるのは「ちばし安全・安心メール」など4サービスの登録情報で、登録者数を区分別に合算すると延べ7万5,747件です。市は実際の情報漏えいおよび不正利用を確認しておらず、侵入経路の遮断と安全性の確認を踏まえ、情報配信サービスを継続しています。

千葉市の防災メール不正アクセスのサマリー

  • 2026年10月14日15時、千葉市が個人情報漏えいの可能性を公表しました。
  • 対象となる委託先は株式会社アルカディア、システムは「SpeeCAN RAIDEN」です。
  • 市が事案を把握したのは10月13日11時30分ごろです。
  • ちばし安全・安心メールの登録者は6万1,319人で、メールアドレスや配信希望地域(町名)が対象となります。
  • 職員参集メール1万606人については氏名、電話番号、メールアドレスが対象です。
  • 電話・FAX緊急情報配信2,012人、水位情報お知らせメール1,810人も対象です。
  • 4区分の延べ登録者数は7万5,747件ですが、実人数や流出確定件数ではありません。
  • 市は情報配信を継続し、委託先に原因究明と再発防止策の報告を求めています。
項目 千葉市の公表内容
市の公表日時 2026年10月14日15時
市の把握日時 10月13日11時30分ごろ
対象事業者・サービス アルカディア/SpeeCAN RAIDEN
対象規模 4サービス延べ7万5,747件(登録者数の単純合計)
影響情報 メールアドレス、氏名、電話・FAX番号、配信希望地域など。サービス別に異なる
流出・不正利用の確認 市の発表時点では確認されていない
配信状況 サービス継続

「ちばし安全・安心メール」6万1,319人、職員参集メール1万606人などが対象

市が示したサービスごとの登録者数と情報項目は次のとおりです。

対象サービス 登録者数 漏えいの可能性がある情報
ちばし安全・安心メール(市民) 61,319人 メールアドレス、配信希望地域(町名)
職員参集メール(職員) 10,606人 氏名、電話番号、メールアドレス
電話・FAXによる緊急情報配信サービス等(市民) 2,012人 氏名、電話番号、メールアドレス、FAX番号
水位情報お知らせメール(市民) 1,810人 メールアドレス、配信希望地域(町名)
区分別登録者数の合計 75,747件 重複登録の可能性があり、実人数ではない

市民向けメールと職員参集メールでは、登録項目が異なります。特に職員参集メールでは氏名と電話番号が含まれるため、登録メールアドレスだけでなく職員を装う不審な電話などにも注意が必要です。ただし、どの情報が実際に第三者へ渡ったかは調査中です。

侵入経路を遮断、千葉市はメール配信を継続

アルカディアは10月11日16時30分に不審な挙動を検知し、12日3時ごろに侵入経路を塞ぐ応急措置を講じました。千葉市は、侵入経路が遮断され安全性を確保したとして、引き続き情報配信サービスを利用すると説明しています。これは、同じ事業者のサービスを利用するすべての自治体で配信が止まったわけではないことを示しています。

市は漏えいの有無、対象情報、件数の確認を続けるとともに、事業者へ原因究明、影響範囲調査、再発防止策の策定と報告を要請しました。利用者に新たに知らせるべき事実が判明した場合は、公式サイトなどで公表する方針です。

利用者と自治体の情報システム部門が確認したいこと

登録者は、市からの防災案内に似た送信元であっても、不審なリンクから個人情報やパスワードを入力しないよう注意が必要です。市の公式サイトや防災ポータルなど、メール以外の経路で発信元を照合できます。

自治体側では、4サービスごとのデータ項目と登録者の重複、配信履歴に残る情報の範囲、ログ保存と通知方針を分けて点検する必要があります。今回の千葉市への影響はアルカディアの共通システムへの攻撃に由来し、千葉市の4つのサービスへそれぞれ独立した侵入が発生したと確認されたわけではありません。

全国の自治体への影響はSpeeCAN RAIDENの影響自治体まとめに集約しています。

出典