肥後銀行、2026年熊本地震に便乗する義援金詐欺に注意喚起 偽団体・市役所なりすましやSNS誘導に注意

セキュリティニュース

投稿日時: 更新日時:

肥後銀行、2026年熊本地震に便乗する義援金詐欺に注意喚起 偽団体・市役所なりすましやSNS誘導に注意

肥後銀行は2026年8月5日、令和8年(2026年)熊本地震の被災者支援を装った義援金詐欺について注意喚起しました。

被災地の復興に向けて義援金の募集が活発になる中、実在するボランティア団体や自治体、災害復興支援団体などを装い、電話、訪問、メール、SNSから金銭をだまし取ろうとする手口が懸念されています。

肥後銀行は、平成28年(2016年)の熊本地震でも義援金募集を装った振り込め詐欺などが多数確認されたとして、2026年の熊本地震でも同様の犯罪が発生する恐れがあると警告しています。

今回の注意喚起は、肥後銀行が2026年熊本地震に関連する特定の詐欺被害を新たに確認したと公表したものではありません。過去の災害時に確認された手口を踏まえ、寄付を行う前に団体や振込先を十分確認するよう求める予防的な注意喚起です。

2026年熊本地震の義援金詐欺に関するサマリー

  • 肥後銀行は2026年8月5日、令和8年熊本地震に便乗した義援金詐欺への注意を呼びかけました。
  • 平成28年熊本地震では、義援金募集を装った振り込め詐欺などが多数確認されたとしています。
  • 2026年熊本地震でも、被災者支援への善意に乗じた同様の犯罪が発生する恐れがあります。
  • 有名なボランティア団体を装い、偽サイトへ誘導して正規とは異なる口座へ振り込ませる手口が想定されています。
  • 市役所職員を装い、「義援金を募っている」「後から職員が訪問する」などと電話する手口にも注意が必要です。
  • 災害復興支援団体を装ったメールやSNSから寄付を求める手口も挙げられています。
  • 名産品を代引きで送るとして、災害救済への協力を求める手口もあります。
  • 詐欺の接触経路は電話、直接訪問、メール、SNSなど多岐にわたります。
  • 肥後銀行は、銀行振込だけでなく電子マネーや暗号資産の送付を要求するケースにも注意を求めています。
  • 寄付前には、振込先の口座番号・名義が公的機関などが公開している情報と一致するか確認する必要があります。
  • 熊本県は令和8年熊本地震の公式義援金受付ページを公開しています。
  • 不審な場合は警察相談専用電話「#9110」や最寄りの警察署への相談が案内されています。
  • 消費者庁も、公的機関が各家庭へ電話して義援金を求めることは通常考えにくいとして注意を促しています。
項目 内容
公表日 2026年8月5日
注意喚起主体 肥後銀行
対象 令和8年(2026年)熊本地震に便乗した義援金・災害支援詐欺
主な接触手段 電話、訪問、メール、SNS
主ななりすまし先 ボランティア団体、市役所・自治体、災害復興支援団体など
想定される誘導 偽サイトへのアクセス、偽口座への振込、代引商品の購入など
注意が必要な送金手段 銀行振込、電子マネー、暗号資産など
2026年熊本地震に関連する具体的被害 肥後銀行の公表では確認されていません
正規情報の確認 熊本県など公的機関の公式サイトから直接確認
警察への相談 #9110、最寄りの警察本部・警察署
消費生活相談 消費者ホットライン188

令和8年熊本地震の義援金募集に便乗する詐欺を警戒

2026年熊本地震の発生を受け、熊本県をはじめとする公的機関や支援団体による義援金募集が行われています。

熊本県は2026年7月29日から10月30日までを予定期間として、被災者を支援するための義援金受付を開始しました。

こうした災害直後は、多くの人が被災地を支援しようとする一方、その善意を悪用する詐欺も発生しやすくなります。

肥後銀行は、2016年の熊本地震でも義援金募集を装った振り込め詐欺などが多数確認されたとして、2026年の熊本地震でも同様の手口への警戒が必要だとしています。

注意したいのは、詐欺が銀行振込だけに限定されない点です。

電話や訪問による従来型の詐欺に加え、メールやSNSから偽の支援団体サイトへ誘導する手口、電子マネーや暗号資産による送金を要求する手口も想定されています。

有名なボランティア団体を装い偽サイトへ誘導

肥後銀行が具体例として挙げているのが、有名なボランティア団体などを装った偽サイトです。

攻撃者が電話、メール、SNSアカウントなどで支援を呼びかけ、実在団体のサイトに似せた偽ページへ誘導し、正規の募金口座とは異なる口座へ義援金を振り込ませようとするケースです。

災害発生直後はSNS上で義援金情報が急速に拡散されるため、投稿を共有した人物が知人であっても、掲載されているリンクや振込先が正規とは限りません。

SNSやメールで届いたリンクをそのまま利用するのではなく、寄付したい団体名を自分で検索し、公式サイトや自治体などの公的ページから振込先を確認する方法が安全です。

セキュリティ対策Labでは、国際協力銀行を装うSNS偽アカウントについても取り上げています。

「市役所から義援金を募っている」という電話にも注意

自治体や公的機関を装う電話も、災害時に繰り返し確認されている手口です。

肥後銀行は例として、「○○市役所からです。義援金を募っています。あとから市の職員が訪問します」といった電話を挙げています。

消費者庁も、過去の震災時に市役所などを装った義援金詐欺が確認されているとして注意喚起しています。

同庁は、公的機関が各家庭へ電話などで直接義援金を求めることは通常考えにくいとしており、公的機関を名乗る寄付依頼を受けた場合は、その場で応じず、相手が名乗った自治体などの公式な連絡先へ自分から確認するよう案内しています。

災害復興支援団体を装ったメール・SNS

「震災で苦しんでいる人に義援金をお願いします」といったメールを送り、災害復興支援団体を装う手口もあります。

正規団体の名称やロゴを流用すれば、メールやSNSの見た目だけで詐欺を判別することは難しくなります。

寄付を促すメールやSNSを受け取った場合は、送信元の名称だけではなく、URLのドメイン、振込先の口座名義、公式サイトに同じ義援金募集が掲載されているか、寄付金の用途や募集主体が明確かを確認する必要があります。

フィッシングの基本的な見分け方については、フィッシング詐欺とは?手口や対策を解説でも整理しています。

「名産品を買えば被災地支援になる」という電話

直接「義援金を振り込んでください」と言わない詐欺にも注意が必要です。

肥後銀行は、「災害救済のために名産品を代引配達で送るので協力してほしい」と電話するケースも例示しています。

災害支援を目的とした正規の商品販売や応援購入も存在するため、「災害支援をうたっている=詐欺」と判断することはできません。

重要なのは、突然の電話で購入を決めず、販売元、支援先、代金の使途などを自分で確認することです。

電子マネーや暗号資産での送金要求にも注意

肥後銀行は、義援金の振り込みだけでなく、電子マネーや暗号資産の送付を含めて注意を呼びかけています。

電子マネーのコード送付や暗号資産の送金は、一度相手へ渡ると取り戻すことが難しい場合があります。

「銀行口座が混雑している」「すぐ被災地へ届けられる」「手数料が安い」などの理由で、通常とは異なる送金方法を求められた場合は特に注意が必要です。

セキュリティ対策Labでは、日本暗号資産ビジネス協会を装い暗号資産の移転を求めるなりすまし詐欺についても紹介しています。

熊本県は公式サイトで義援金の振込先を公開

令和8年熊本地震への寄付を検討する場合は、メール、SNS、検索広告などから届いたページを起点にするのではなく、熊本県などの公式サイトから振込先を確認できます。

熊本県は「令和8年熊本地震に係る義援金の受付について」という公式ページを公開し、受付期間や義援金口座、口座名義を掲載しています。

2026年7月29日時点では、肥後銀行県庁支店の義援金口座が公式に案内されています。

ただし、振込先情報は今後追加・変更される可能性があります。

実際に振り込む直前に熊本県などの公式ページで最新情報を確認してください。

消費者庁も義援金詐欺への注意を呼びかけ

消費者庁も、震災に関する義援金詐欺について継続的に注意喚起しています。

過去には、災害義援金を求めて自宅を訪問する、市役所職員を装って振込を求める、災害復興支援団体を名乗るメールを送る、災害救済を理由に商品の購入を要求するといった事例が寄せられています。

消費者庁は、募金を行う団体の活動状況や寄付金の使途を確認し、銀行振込の場合は口座名義を確認するよう案内しています。

不審な場合は消費者ホットライン「188」や、警察相談専用電話「#9110」への相談が可能です。

災害時は「早く支援したい」という心理が悪用される

義援金詐欺が通常のフィッシングと異なる点は、被害者の不安だけでなく「被災者を助けたい」という善意が悪用されることです。

災害便乗詐欺では、「すぐ被災者へ届けたい」「少しでも復興に協力したい」「知人が紹介している団体だから信用できる」「SNSで多く拡散されているから正規だろう」といった心理が判断を急がせる要因になります。

寄付を急ぐ必要があるように見えても、振込先を確認することが支援の妨げになるわけではありません。

善意を確実に被災者へ届けるためにも、寄付先の確認を手続きの一部として考える必要があります。

情報システム部門への示唆

災害便乗詐欺は一般消費者だけでなく、企業や自治体にも関係します。

大規模災害の発生後には、実在する自治体、NPO、金融機関、企業などの名称やロゴを流用した偽サイト、偽SNSアカウント、なりすましメールが作られる可能性があります。

企業の情報システム部門や広報部門では、自社が義援金募集や被災地支援を行う場合、公式サイト、公式SNS、送金先を一か所にまとめて公開し、どのチャネルを正式な案内に使用するかを明確にすることが重要です。

また、自社名を悪用した偽サイトや偽SNSアカウントが発生していないかを確認し、発見した場合の通報・削除依頼・注意喚起の手順を事前に整備しておくことも有効です。

従業員向けには、「災害支援」「義援金」「緊急寄付」といった件名で届くメールやSNSリンクを安易に開かないこと、会社として寄付や支援金を送る際は通常の支払承認プロセスを省略しないことを周知する必要があります。

災害発生時だからこそ特例で送金するのではなく、振込先の確認、複数人による承認、公式窓口への照会といった通常の統制を維持することが重要です。

出典