千葉県柏市の柏厚生総合病院(医療法人社団協友会)は2026年10月15日、職員が院内で撮影した画像・動画を個人のSNSへ投稿していたと公表しました。翌16日の第2報では、関係した職員への調査を行い、院内規定に基づき該当職員を解雇したと発表しています。
病院は問題の投稿を削除済みと説明し、職員の行動指導とSNS利用に関する教育を強化する方針です。一方、公式発表には患者の氏名や診療情報が投稿に含まれていたとの確認結果や、対象患者の人数は示されていません。不適切なSNS投稿の事実と、患者情報の漏えいが確認されたかどうかは区別する必要があります。
柏厚生総合病院のSNS不適切投稿事案のサマリー
- 2026年10月15日、職員が院内で撮影した画像・動画を個人のSNSへ投稿したことを病院が公表しました。
- 投稿された写真がSNS上で取り上げられていることを病院が確認しました。
- 第1報の時点で、当該投稿は削除済みと説明されています。
- 病院は関係職員の事実関係を調査しました。
- 10月16日の第2報で、院内規定に基づき該当職員を解雇したと公表しました。
- 再発防止として職員への指導、SNS利用に関する教育、職業倫理の指導を徹底する方針です。
- 患者個人情報の漏えいが確定したとの発表はありません。
| 項目 | 公表内容 |
|---|---|
| 対象施設 | 医療法人社団協友会 柏厚生総合病院(千葉県柏市) |
| 第1報 | 2026年10月15日 |
| 第2報 | 2026年10月16日 |
| 事案 | 職員が院内で撮影した画像・動画を個人のSNSへ投稿 |
| 投稿の状態 | 第1報時点で削除済み |
| 職員への対応 | 調査のうえ、院内規定に基づき該当職員を解雇 |
| 再発防止 | 職員への指導、SNS利用教育、職業倫理に関する指導 |
10月15日の第1報―院内で撮影された画像・動画の投稿を確認
病院は10月15日、職員が院内で撮影した画像・動画を個人のSNSに投稿し、その写真がSNS上で取り上げられていることを確認したと説明しました。患者や家族、関係者に謝罪するとともに、投稿をすでに削除したと公表しています。
また、関係した職員の事実関係について、迅速に詳しい調査を進める方針を示しました。公式発表では、具体的な撮影日、SNSの種類、投稿の公開範囲、院内の撮影場所については触れていません。
10月16日の第2報―該当職員を解雇、SNS利用教育を強化
翌16日、病院は第2報を発表しました。関係した職員に対して詳細な調査を行った結果、院内の規定に基づき該当職員を解雇したとしています。
解雇対象者の具体的な人数、職種や所属などは第2報では示されていません。処分が公表されたことをもって、特定の職種や人数を推測することはできません。
病院は職員の行動に関する指導とSNS利用教育を強化するほか、医療人の職業倫理についてもあらためて指導を徹底すると説明しました。今回の第2報は、職員の処分と再発防止策を公表したもので、患者個人情報の流出範囲に関する最終調査報告ではありません。
患者情報の漏えいが確認されたとの発表はない
病院内で撮影された写真や動画は、患者の顔、氏名が記された掲示、診療情報を表示する画面などが写り込む可能性があります。しかし、柏厚生総合病院が公開した2本の発表には、具体的な投稿内容、患者の識別可能性、情報項目、対象人数が記載されていません。
したがって、本件を「患者○名の診療情報が流出した」「電子カルテが漏えいした」事案として扱うことはできません。投稿の削除と、第三者が画像を保存・転載していないことも同義ではありません。
セキュリティ対策Labの「SNS投稿による個人情報漏洩のまとめ」では、患者情報の漏えいが確認された事例と、個人情報漏えいの確定とは区別すべき不適切投稿事例を整理しています。
医療機関が確認したい院内撮影とSNS利用の管理
医療機関では、システムのアクセス制御に加えて、スマートフォンの撮影を通じた情報の持ち出しにも対応する必要があります。病棟、診察室、ナースステーション、受付、スタッフ用スペースなどについて、撮影の可否と私物端末の持ち込みルールを明確にします。業務上の撮影が必要な場合は、承認者、使用機器、保存先、削除方法まで決めます。
職員研修では、患者を直接撮影する行為だけでなく、背景に映るホワイトボード、モニター、書類、名札などの確認を題材にすることが考えられます。非常勤職員、委託先、実習生にも同じルールを適用し、問題の投稿を発見した場合の報告先を決めておくことも必要です。
投稿が発覚した場合は、削除要請と並行して、投稿画面・URL・日時・公開範囲などを適切に記録し、映っていた情報や転載の有無を確認します。患者情報への影響が判明した場合には、本人への説明や個人情報保護委員会への報告要否を検討します。職員の懲戒処分と、情報保護上の影響調査は別の対応として進めます。
出典
- 当院職員によるSNSへの不適切画像・動画投稿に関するお詫び(第1報)―柏厚生総合病院(2026年10月15日)
- 当院職員によるSNSへの不適切画像・動画投稿に関するお詫び(第2報)―柏厚生総合病院(2026年10月16日)




