福島県二本松市、住民記録システムの不正検索で会計年度任用職員を懲戒免職 知人への個人情報漏えいで刑事告訴も検討

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福島県二本松市、住民記録システムの不正検索で会計年度任用職員を懲戒免職 知人への個人情報漏えいで刑事告訴も検討

福島県二本松市は、本市職員による個人情報漏えいが発生したとして公表しました。問題となったのは、岩代支所の出先機関に勤務していた会計年度任用職員が、住民記録システムを本来の業務目的以外で使用し、特定の個人の住所などを検索したうえで、その情報を私的な知人へ伝えていた事案です。

事案の概要

二本松市の公表によると、当該職員は市の住民記録システムを使い、特定の個人の住所などを検索し、その情報を知人に伝達しました。検索履歴はシステムのアクセスログによって確認されており、本人も事情聴取で事実を認めています。

福島民友の報道では、この不正検索は2025年3月と5月の2回行われ、知人に対して携帯電話のメッセンジャーアプリで情報を伝えていたとされています。発覚のきっかけは2026年1月の匿名通報で、市の調査によりアクセスログと本人聴取の両面から事実が裏付けられた形です。

漏えいした情報と動機

市の発表では、特定の個人の住所などが検索され、私的な知人へ伝えられたと説明されています。福島民友によると、職員は知人から調べてほしいと依頼を受けて行ったなどと説明しており、金品の受け取りはなかったとしています。

金銭の授受がなかったとしても、住民基本台帳のデータを業務外で閲覧し、外部へ伝達した事実は極めて重いです。行政職員が職務上知り得た情報を私的な依頼に応じて外部へ渡す行為は、制度そのものへの信頼を損ねます。とくに住民記録システムは、行政が市民の生活基盤に関わる情報を扱う中核システムであり、そこへの不正アクセスは件数の大小では測れない深刻さがあります。

市の処分

二本松市は、この職員を令和8年3月6日付で懲戒免職としました。対象は48歳の女性事務補助員で、所属は岩代支所です。処分内容は免職で、地方公務員法第33条の信用失墜行為の禁止、第34条の秘密を守る義務、個人情報保護法第67条の従事者の義務に違反し、地方公務員法第29条第1項各号に該当すると判断されました。

刑事対応の可能性

福島民友によると、市は地方公務員法上の守秘義務違反などに当たるとして二本松署と情報を共有しており、今後は刑事告訴も検討しています。行政上の懲戒処分にとどまらず、刑事責任の追及も視野に入れている点は、この事案を市がどれだけ重く見ているかを示しています。

住民情報の漏えいは、被害者がただちに実害を訴えていない場合でも、それだけで済む話ではありません。一度外部へ渡った情報は、その後どのように利用されるか完全には追跡できず、将来的なトラブルや二次被害の火種になり得ます。そのため、再発防止と並行して法的責任を明確にする対応が求められます。

参照

市民の個人情報漏えい、二本松市が職員を懲戒免職 住所など検索、知人に伝達