日本生命病院、訪問看護利用者ら253名分の個人情報漏えいのおそれ―サポート詐欺で業務用PC・職員の私物スマホが対象

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日本生命病院、訪問看護利用者ら253名分の個人情報漏えいのおそれ―サポート詐欺で業務用PC・職員の私物スマホが対象

公益財団法人日本生命済生会が運営する日本生命病院(大阪市)は2026年10月15日、ニッセイ訪問看護ステーションで職員がサポート詐欺の被害を受け、訪問看護利用者ら計253名分の個人情報が漏えいした可能性があると公表しました。9月19日に職員がインターネット閲覧用パソコンに表示された偽の警告に従って操作したことが発端です。調査では、業務用PC1台と職員個人のスマートフォン1台を通じ、第三者に端末内の情報を閲覧された可能性が判明しました。

対象には利用者194名の氏名のほか、医療依存度、認知機能、介護度、緊急時の搬送方法などを含む、災害時に備えた状態評価の情報が含まれます。一方、10月15日時点で第三者による閲覧・持ち出しの事実は確認されておらず、個人情報の不正利用も確認されていません。病院は当該PCが電子カルテなどの医療情報システムには接続されておらず、診療を含む病院業務への影響はないと説明しています。

日本生命病院のサポート詐欺被害・個人情報漏えいの可能性のサマリー

  • 公表日:2026年10月15日
  • 発生の端緒:9月19日、職員がPCに表示された偽の警告に従って操作
  • 対象:ニッセイ訪問看護ステーションの業務用PC1台、職員個人のスマートフォン1台
  • 漏えいの可能性がある情報:計253名分(訪問看護利用者194名、連携機関職員14名、2018年当時の法人役員12名、関係職員33名)
  • 利用者の情報:氏名、居住する区、医療依存度・認知機能・介護度・緊急時の搬送方法などを含む状態評価情報
  • 調査状況:情報の閲覧・持ち出しは確認されていないものの、可能性を否定できず外部専門会社と調査中
  • 病院業務への影響:当該PCは医療情報システムに未接続で、診療等への影響なし
  • 対応:対象者への個別連絡、個人情報保護委員会への報告、職員教育と情報管理ルールの点検・強化
項目 公表内容
公表主体 公益財団法人日本生命済生会 日本生命病院
発生日時 2026年9月19日
公表日時 2026年10月15日
被害のきっかけ サポート詐欺の偽警告に従った端末操作
対象端末 訪問看護ステーション業務用PC1台、職員個人のスマートフォン1台
対象人数 253名分(漏えいの可能性)
対象に含まれない情報 マイナンバー、金融機関口座情報、クレジットカード情報
対応状況 外部専門会社による調査、対象者への個別通知、個人情報保護委員会への報告

9月19日に偽の警告画面に従い操作、端末内の情報を閲覧された可能性

病院の説明によると、訪問看護ステーションの職員は9月19日、インターネット閲覧用PCに表示された偽のセキュリティ警告に従って操作しました。その後の確認で、当該PCと職員個人のスマートフォンについて、第三者による情報閲覧の可能性を否定できないと判明しました。第三者による端末の操作状況などを踏まえて調査が行われています。

同時に、院内規定では保存してはならない個人情報が当該端末に保存されていたことも確認されています。このため、問題は偽警告への対応だけではなく、業務端末にどの情報を保存できるかという情報管理にも及んでいます。病院は外部専門会社の協力を得て、漏えいの有無を調査しています。

サポート詐欺の偽警告の特徴、画面が表示された際の対応、遠隔操作を許可してしまった場合の初動については、セキュリティ対策Labの「サポート詐欺とは?手口・被害事例・電話してしまった場合の対処法」で解説しています。

訪問看護利用者194名の医療・介護に関する情報も対象

漏えいの可能性がある情報は、以下の4区分に分けて公表されています。

対象者 人数 漏えいした可能性がある主な情報
訪問看護ステーションの利用者 194名 氏名、居住する区、災害時に備えて状態をスコア化した情報(医療依存度、認知機能、介護度、緊急時の搬送方法など)
連携医療機関・介護関係機関の職員 14名 勤務先、氏名、FAX番号
日本生命済生会の役員(2018年当時) 12名 氏名、役職、生年月日、住所、電話番号
訪問看護ステーション関係職員 33名 氏名、電話番号など
合計 253名 いずれも情報漏えいの可能性がある対象

利用者の対象情報には、通常の連絡先だけでなく、健康状態や介護の必要度に関わる情報が含まれています。病院が示した253名という数字は、これらの情報が第三者に閲覧・持ち出された可能性を否定できない対象人数であり、漏えいが確定した人数ではありません。

電子カルテなどの医療情報システムには接続されず、診療への影響なし

病院は、今回対象となったインターネット閲覧用PCについて、電子カルテ等の診療情報を管理する医療情報システムには接続されていなかったと説明しています。そのため、本件による診療等の病院業務への影響はないとしています。

対象となる利用者や関係者には、順次個別に連絡し、お詫びと説明を行っています。また、個人情報保護委員会への報告も完了したと公表しました。再発防止策として、全職員へのサポート詐欺・サイバーセキュリティ教育、インターネット閲覧用端末における個人情報取り扱いルールの徹底、点検体制の強化を挙げています。

医療機関が確認したい端末管理とサポート詐欺への初動

今回の公表内容から、医療・介護の現場では次の点が確認対象となります。

  1. 業務端末の保存情報:閲覧用PCやローカルフォルダーに、利用者名簿・健康状態・緊急時対応表などの情報が、規定に反して保存されていないかを点検する。
  2. 私物端末と業務情報の接点:職員個人のスマートフォンから業務情報にアクセスする経路と、業務での利用範囲、紛失・不正操作時の報告先を整理する。
  3. 偽警告を受けた際の初動:画面の指示に従って電話や操作を続けず、院内の情報システム担当者へ連絡する手順を周知する。第三者による操作が疑われる場合は、担当者の指示に従って端末の通信を遮断し、調査に必要な記録を保全する。

これらは今回の病院が実施したと断定する対策ではなく、同種の事案を踏まえて他の医療機関が点検する際の観点です。教育の実施方法や、研修だけでなく職員の報告行動まで確認する考え方は、セキュリティトレーニングの種類・実施方法で整理しています。

医療機関における過去の類似事例としては、藤田医科大学病院でサポート詐欺を起点に患者情報の漏えいが懸念された事案も報告されています。

対象者への連絡・問い合わせ先

日本生命病院は、対象となる訪問看護利用者や関係者に個別連絡を行っています。問い合わせ窓口は以下のとおりです。

  • 担当:日本生命病院 総合企画部
  • 電話:06-6443-4466
  • 受付時間:平日9:00~17:00

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