米国で、AI企業Anthropicと国防総省の対立が一気に表面化しました。報道によると、トランプ大統領は連邦政府機関に対しAnthropic製品の使用停止を指示し、国防総省には既存システムからの移行期間として6か月の猶予が与えられたとされています。
ほぼ同時に、国防長官ピート・ヘグセス氏がAnthropicを国防サプライチェーン上のリスクとして扱う方針を示し、同社は法的措置を取る意向だと報じられています。
争点は大規模監視と完全自律兵器の扱い
対立の中心は、軍事利用におけるAIのガードレールです。Anthropic側は、米国内の大規模監視(国内向けの大量監視)と、完全自律型の武器システムに関しては、現時点のフロンティアAIの信頼性や権利侵害リスクを踏まえ、利用を認めない立場を取ってきたとされています。
一方、国防総省側は、AI企業が利用目的を個別に制約することを拒み、合法な目的での利用を幅広く認めることを求めていた為、結果としてAnthropicの契約(最大2億ドル規模と報道)が打ち切られる方向になりました。
なおAPニュースによると、国防総省の説明では、Anthropicを供給網リスクと位置づけることで、国防総省との契約が終了するだけでなく、他の防衛関連企業にも影響が及ぶ可能性が示唆されています。
一方でAnthropic側は、仮に指定が正式化されたとしても、影響は国防総省の契約業務におけるClaude利用に限られ、他の顧客向け利用まで制限する権限は国防長官にはない、という趣旨の反論を出していると報じられています。
OpenAIが機密ネットワーク向け契約を発表
Anthropic排除の報道と同じタイミングで、OpenAIが国防総省の機密ネットワーク向けにAIを提供する契約を結んだ、と複数メディアが報じました。
OpenAIは契約に複層的な安全策を盛り込み、最低限のレッドラインとして、国内大規模監視への不使用、自律兵器の指揮(致死性を含む自律兵器の運用における人の責任の確保)、重要な高リスク意思決定での自動化などを禁じる枠組みを明示しています。
OpenAIは安全スタックの裁量を維持し、クラウド経由での提供、クリアランスを持つ人員の関与、契約上の強い保護を組み合わせると説明した、とされています。








