カナダ・トロントの米国総領事館で2026年3月10日未明、建物に向けて発砲が行われる事件が発生しました。トロント警察によると、通報は午前5時29分ごろで、現場では薬きょうが見つかり、総領事館の建物外側に被害が確認されました。けが人は出ていません。トロント警察は、総領事館前で発砲した車両と容疑者の特定について市民への協力も呼びかけています。
事件の概要
ロイターやAPによると、捜査当局は、2人の人物が白いSUVで現場に現れ、車から降りて拳銃で複数回発砲した後、そのまま逃走したとみています。APは車種を白いHonda CR-Vと報じており、建物は高度に防護されていたため、弾丸は建物内部まで到達せず、人的被害には至らなかったと伝えています。
国家安全保障事案としての位置づけ
カナダ王立騎馬警察は、この事件を国家安全保障事案として捜査すると説明しています。現時点では、テロ事件と断定されているわけではありませんが、米国の外交施設が銃撃対象になったこと自体を重く見ている形です。これを受けて、トロントと首都オタワにある米国・イスラエルの外交施設周辺では警備が強化されました。
背景として浮上している緊張
今回の銃撃は、イラン情勢をめぐる緊張が高まる中で起きました。ロイターとAPは、直前にトロント周辺のシナゴーグでも複数の発砲事件が起きていたと報じています。ただし、当局は現時点で、総領事館銃撃とこれらの事件との関連は確認できておらず、結び付けるには時期尚早だとしています。トロントはイラン系住民も多く、米国総領事館前では賛否双方の抗議活動が行われてきたとも報じられています。
各国当局の反応
カナダのマーク・カーニー首相は、この事件を非難し、実行犯を法の裁きにかけるために国家の資源を投入すると表明しました。オンタリオ州のダグ・フォード首相も、米国の友人と隣人に向けられた暴力と威嚇だとして強く批判しています。米国務省も、地元法執行機関と連携して状況を注視していると説明しており、在カナダ米国大使も業務継続の姿勢を示しました。
出典
Canada boosts security at US diplomatic buildings after shots fired at consulate








