台湾報道によると、台積電の2ナノプロセスに関する機密漏えい事件をめぐり、東京エレクトロン(TEL)の元主管(台湾メディア表記では東京威力科創)の盧怡尹氏が2026年2月25日、智慧財産及商業法院に出廷しました。
検察は、事件発覚後に関連ファイルを削除して捜査を妨げた(証拠隠滅)疑いがあるとして、懲役1年を求刑したと報じられています。
盧氏は法廷で、事件への関与について「知らなかった」などとして否認したと伝えられました。
また、東京エレクトロン側は盧氏がすでに退職しているとしています。
事件の全体像
本件は、台積電の元エンジニア陳力銘氏がTELに転職後、台積電に在籍する元同僚の吳秉駿氏、戈一平氏に働きかけ、2ナノプロセスの国家級の技術情報を取得した疑いから捜査が進んだ、と報じられています。台湾検察は2025年8月に第1波の起訴を行い、3名に対して長期の実刑を求刑したとされています。
その後、捜査は個人の持ち出し疑いに留まらず、東京エレクトロン(TEL)への追及や、事件発覚後の証拠保全(削除・滅証)へと論点が発展しています。
起訴が3段階で拡大した経緯
台湾メディアの整理では、起訴は大きく3つの波で進んだと説明されています。
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第1波(2025年8月):陳力銘氏、吳秉駿氏、戈一平氏を、国家安全法などに関連する罪で起訴し、求刑(陳力銘14年、吳秉駿9年、戈一平7年)が報じられています。
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第2波(2025年12月):検察がTELを法人として追加起訴し、営業秘密法・国家安全法などを根拠に罰金1億2000万元((約6億円))の求刑が報じられています(台湾側で国家安全法に基づき法人を起訴する初例との記載もあります)。
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第3波(2026年1月):別の台積電エンジニア陳韋傑氏の関与疑いが追加され、同時に盧怡尹氏について、事件発覚後のファイル削除による滅証の疑いで起訴、懲役1年求刑と報じられています。
このほか、吳秉駿氏と戈一平氏は認罪などを理由に、それぞれ300万元、200万元で保釈され、出境・出海制限、電子監視、日々の報告義務が課されたとの報道もあります。
今回の焦点 証拠隠滅はなぜ重いのか
今回の盧怡尹氏の争点は、機密持ち出しそのものではなく、事後のファイル削除が捜査妨害に当たるかという点です。台湾報道では、陳力銘氏がアップロードした台積電機密ファイルを、盧氏が事件発覚後に削除した疑いがあるとされています。
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