イランで広く使われている祈祷時刻アプリBadeSaba Calendarが侵害され、ユーザーのスマートフォンに対して政権批判や軍関係者の離反を促す内容のプッシュ通知が一斉配信されたと海外メディアが報じました。通知はイスラエルと米国によるイランへの攻撃が報じられたタイミングと重なっており、サイバーと情報戦が同時進行している象徴的事例として注目されています。
概要
WIREDによると、BadeSaba CalendarはGoogle Playで500万回以上ダウンロードされており、攻撃当日、テヘラン時間の午前中にかけて約30分間、連続して通知が配信されました。内容は、軍関係者に武器を捨てるよう求めたり、いわゆる解放勢力への合流を促したりする趣旨で、恩赦を匂わせる表現も含まれていたとされています。
なお現時点で、誰がどのようにアプリを侵害したのかは特定されていません。
戦争時に士気低下を狙うプロパガンダ事例
今回のイラン祈祷アプリ改ざんは、戦場と同時進行で情報戦を仕掛け、相手側の士気や意思決定を揺さぶる典型例です。
同種の手口はウクライナ紛争でも確認されています。2022年3月、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が降伏を呼びかけるかのように見えるディープフェイク動画が出回り、SNS上でも拡散されました。
このディープフェイクは、単に偽情報を流すだけでなく、戦時に最も刺さりやすい降伏や武装解除といった心理的テーマを狙い、兵士・国民の判断を短時間で迷わせる目的が強い点が特徴です。
参照
Hacked Prayer App Sends ‘Surrender’ Messages to Iranians Amid Israeli and US Strikes








