小池酸素工業、不正アクセスによるサイバー攻撃で流出疑いの電子ファイルがネット上に公開―ランサムウェア グループ Exitiumは「5.8TB」窃取を主張

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小池酸素工業、不正アクセスによるサイバー攻撃で流出疑いの電子ファイルがネット上に公開―ランサムウェア グループ Exitiumは「5.8TB」窃取を主張

小池酸素工業株式会社(東証スタンダード、証券コード6137)は2026年10月15日、同社に対するサイバー攻撃について、流出した疑いのある情報の電子ファイルがインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。外部専門家の協力を得て原因と影響範囲の特定調査を完了しましたが、公開された情報の内容や範囲については調査を続けています。一部システムの障害が続き、業務にも支障が出ています。

これに先立つ10月10日、ランサムウェアグループ「Exitium(エグジティウム)」が同社への攻撃を主張し、約5.8TBのデータを保有すると投稿していました。セキュリティ対策Labが確認した犯行声明およびサンプル画像には、業務文書や情報システムの管理画面、個人情報を含み得る文書に類する資料が示されています。ただし、5.8TBという数量や、掲載資料のすべてが同社環境から窃取された真正なデータであるかについて、同社が裏付けたわけではありません。

小池酸素工業のサイバー攻撃・続報のサマリー

  • 10月5日、小池酸素工業がサイバー攻撃の可能性を認識しました。
  • 10月6日、同社が第一報を公表し、専門家および関係当局と連携した調査を開始していると説明しました。
  • 10月8日の第2報では、一部サーバーで不正アクセスが疑われる痕跡を確認し、データの漏えいを認識していると公表しました。
  • 10月10日、Exitiumが同社を名指しし、約5.8TBのデータを保有すると主張しました。数量は攻撃者側の自己申告です。
  • 10月15日の発表で、同社は流出が疑われる電子ファイルのインターネット上での公開を確認したと説明しました。
  • 被害拡大防止のため社内ネットワークの接続を制限しています。原因・影響範囲の特定調査は完了しましたが、一部システムと業務の復旧が続いています。
  • 被害サーバーの一部には個人情報が保管されており、同社は個人情報保護委員会に漏えいのおそれがある事案として報告しています。個人情報の漏えい有無と対象範囲は調査中です。
項目 2026年10月15日時点の確認状況
企業 小池酸素工業株式会社(証券コード6137)
事象認識日 2026年10月5日
今回の公表日 2026年10月15日
会社が確認した事実 流出が疑われる電子ファイルがネット上に公開されていること
Exitiumの主張 同社を標的とした攻撃、約5.8TBの保有、売却を示唆する脅迫
現在の障害・対応 社内ネットワーク接続制限、一部システム障害および業務への支障、復旧対応
個人情報 被害サーバーの一部に保管。漏えい有無・範囲を調査中
当局への報告 個人情報保護委員会に報告済み

10月15日にファイル公開を確認、業務への支障も継続

小池酸素工業が10月15日付で公表した「当社に対するサイバー攻撃に関するお知らせ」によると、同社は被害拡大を防ぐため、社内ネットワークの接続制限措置を実施しています。外部専門家の協力による原因および影響範囲の特定調査は完了したものの、一部システムに障害が残り、業務の一部に支障が生じているとしています。

情報漏えいについては、同社の環境から流出した疑いのある電子ファイルがインターネット上に公開されていることを確認しました。ただし、どの情報が、どの程度公開・取得されたのかという内容と範囲の調査は続いています。

10月8日の第2報ですでにデータ漏えいを認識していると説明していましたが、15日の発表では、インターネット上での電子ファイルの公開を確認したこと、原因・影響範囲の特定調査を完了したこと、具体的な業務影響が続いていることが新たに明らかになりました。10月6日の第一報を扱った記事では、事案認識当初の経緯を整理しています。

また、被害サーバーに個人情報が保管されていたため、同社は個人情報保護委員会に情報漏えいのおそれがある事案として報告しています。保管されていたことと、個々の個人情報が実際に流出したことは分けて判断する必要があります。

Exitiumは5.8TBのデータを主張、10月13日を期限に売却を示唆

小池酸素工業、不正アクセスによるサイバー攻撃で流出疑いの電子ファイルがネット上に公開―ランサムウェア グループ Exitiumは「5.8TB」窃取を主張

小池酸素工業、不正アクセスによるサイバー攻撃で流出疑いの電子ファイルがネット上に公開―ランサムウェア グループ Exitiumは「5.8TB」窃取を主張

ランサムウェアグループ側は、機密情報、契約関係書類、業務上の通信記録、顧客・取引先関連情報、技術資料などを挙げ、合計約5.8TBを保有すると主張。10月13日を連絡期限として、応じなければデータを売却する意向を示していました。

これらは攻撃者による恐喝目的の主張であり、小池酸素工業の10月15日の開示資料に「5.8TB」の裏付けはありません。攻撃グループの名乗りだけをもって侵入主体や窃取総量、暗号化被害の有無を確定することもできません。

Exitiumの活動や海外の関連事例については、ランサムウェアグループ「Exitium」とはで整理しています。

掲載サンプル画像にみられる資料の種類―個人情報やシステム情報も

セキュリティ対策Labが確認した、Exitiumによる掲載ページおよび関連サンプルとされるスクリーンショットには、次のような種類の情報が示されていました。

  • 業務用の共有フォルダー画面:製造・設計・営業など複数の業務領域に関連するフォルダー群が見える画像
  • 仮想化基盤の管理画面とみられる画像:複数の仮想マシンや稼働状況などを示す画面
  • 契約関係文書とみられる画像:企業間の秘密保持に関する文書の一部
  • 個人の身分証明書類とみられる画像:個人情報を含み得る証明書画像
  • 業務メールとみられる画像:海外拠点や取引関係のやり取りを含むメール画面

本記事では、個人名、連絡先、証明書番号、取引先名、文書名・ファイル名、内部ネットワーク情報、サーバー名などの識別情報は記載・転載していません。また、情報の真偽が独立に検証できていない以上、画像に現れた構成が現在の同社の稼働環境である、あるいは特定の設備やソフトウェアが侵入に使われたとは判断できません。

これらのサンプルは、攻撃者が自らの主張を裏付けるために提示した資料です。一方、会社が10月15日に確認したのは、流出が疑われる電子ファイルの公開という事実です。個々のサンプルの真正性・流出経路や、約5.8TBという全体量まで会社が確認したわけではありません。

一部システムの復旧を継続、連結業績への影響は軽微

小池酸素工業は一部システムの障害と業務への支障が続いていると公表しました。

同社は10月15日17時、同日14時に公表した「当社に対するサイバー攻撃に関するお知らせ」の一部訂正を発表しました。訂正後の内容では、今回のサイバー攻撃が連結業績に与える影響について「軽微」としています。一方、2027年3月期第2四半期の決算発表日程への影響については、当初の「軽微」から「現在精査を行っている」に変更しました。

取引先や関係企業の担当部門では、同社と共有していた契約・技術・連絡先情報などの有無を把握したうえで、情報の不正利用や不審な連絡を受けた場合の社内報告経路を確認しておくことが考えられます。ただし、特定の取引先情報が流出したと判明したわけではありません。

出典