三菱ガス化学、委託先T4Cが元従業員ら2,093名の個人情報を誤送信―添付ファイルは未開封で削除を確認

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三菱ガス化学、委託先T4Cが元従業員ら2,093名の個人情報を誤送信―添付ファイルは未開封で削除を確認

三菱ガス化学株式会社は2026年10月16日、人事関連システムの導入を委託していた株式会社T4Cの従業員が、元従業員ら計2,093名の氏名と社員番号を含む資料を、別会社宛ての電子メールに誤って添付・送信したと発表しました。誤送信は9月16日に発生し、送信先からの連絡で同日判明しました。

同社によると、添付ファイルは送信先で開封されることなく同日中に削除されたと確認しています。二次流出や不正利用などの被害は確認されていません。一方で、個人データの漏えい等が発生したおそれがあった事案として、委託元と委託先の双方が10月15日に個人情報保護委員会へ報告しました。

三菱ガス化学・T4Cのメール誤送信の概要

  • 公表日:2026年10月16日
  • 発生日:2026年9月16日
  • 委託元:三菱ガス化学株式会社
  • 委託先:株式会社T4C(人事関連システム導入業務)
  • 発生内容:T4C従業員が、委託業務の資料を他社宛てのメールに誤って添付して送信
  • 対象者:三菱ガス化学の元従業員2,092名と、現従業員1名の計2,093名
  • 含まれていた情報:氏名、社員番号
  • 初動:送信先からの連絡により当日発覚。削除を依頼し、未開封のまま削除されたことを確認
  • 行政報告:三菱ガス化学およびT4Cが10月15日に個人情報保護委員会へ報告
  • 再発防止:電子メールによるファイル送付の原則廃止、送信前確認、委託先監督の強化
項目 公表された内容
誤送信先 委託業務資料の本来の宛先とは異なる他社
対象期間 2005年10月31日~2025年7月31日に退職した2,092名、および現従業員1名
個人情報 氏名、社員番号
送信先での取り扱い 添付ファイルの未開封・削除を9月16日中に確認
二次被害 公表時点で二次流出や不正利用は確認されていない
対象者への周知 退職者への個別連絡が困難なため、今回の公開告知をもって報告に代える

9月16日に誤送信、当日中に未開封での削除を確認

三菱ガス化学の説明によると、T4Cは同社の人事関連システム導入業務を受託していました。9月16日、T4Cの従業員が三菱ガス化学の委託業務に関する資料を、別会社に送る電子メールへ誤って添付しました。

送信先から同日中に連絡があり、T4Cはファイルの削除を依頼。送信先でファイルが開封されることなく削除されたと、その日のうちに確認したとしています。

このため、今回確認されているのは「個人情報を含むファイルが本来の宛先以外へ送られた」という事実です。ファイルの中身が第三者に閲覧されたことや、情報がさらに転送・公開されたことを示す公表ではありません。

対象は約20年間に退職した2,092名と現従業員1名

誤送信された資料には、2005年10月31日から2025年7月31日までに三菱ガス化学を退職した2,092名全員と、現在同社で働く1名の「氏名」「社員番号」が記載されていました。

公開資料で対象情報として明示されたのは、この2項目です。住所、電話番号、給与、健康情報、マイナンバーなどが含まれていたとの発表はありません。

三菱ガス化学は、退職者への個別連絡は困難であるとして、10月16日付のお知らせを対象者への報告に代える方針です。問い合わせ先は、同社総務人事部広報グループ(03-3283-5040)と案内しています。

未開封でも個人情報保護委員会へ報告した理由

三菱ガス化学は、送信先でファイルが開封されていないことを確認する一方、個人情報保護法および同法施行規則上、少なくとも個人データの漏えい等が発生したおそれのある事態だったとして対応しました。10月15日に、同社とT4Cの両社から個人情報保護委員会へ報告しています。

したがって、今回の「報告済み」という事実は、2,093名分の情報が第三者に読まれたり、外部公開されたりしたことの確認を意味しません。誤送信が発生した場合は、送信先での未開封・削除確認と、法令に基づく報告の要否をそれぞれ判断する必要があります。

T4Cはメール添付によるファイル送付を原則廃止へ

再発防止策として、三菱ガス化学はT4Cに対し、電子メールでのファイル送付の原則廃止や送信前確認の徹底を求めています。同社自身も、委託先における個人情報の取り扱い状況を確認するなど、監督を強化するとしています。

今回の事故は、外部攻撃ではなく、システム導入作業の過程で人事データを含む資料が誤った宛先に送られた事例です。委託先の開発・移行工程で使う資料に、実際の社員情報がどの程度含まれるか、メール添付以外の受け渡し経路を確保しているかが実務上の論点になります。

委託するデータの範囲や作業中の管理方法、事故報告の取り決めについては、セキュリティ対策Labの委託先セキュリティ管理の実務ガイドで整理しています。また、メール添付時の送信先確認や誤送信防止の具体策は、メール誤送信の事例と対策も参考になります。

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